『ヒポクラテスたち』~医学生の青春と葛藤を描く80年代の名作

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昨年末にU-NEXTで1980年公開の『ヒポクラテスたち』を鑑賞しました。今回は『ヒポクラテスたち』について紹介したいと思います。

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作品概要

1980年に公開された『ヒポクラテスたち』は、大森一樹監督による日本映画です。この映画は、京都の医科大学に通う学生たちの青春と葛藤を描いた青春ドラマであり、彼らが医師としての道を模索する姿をユーモラスかつシリアスに描いています。大森一樹自身も医大生としての経験を元にこの作品を創作しました。

ストーリー

映画は、洛北医科大学の最終学年6年生である荻野愛作(古尾谷雅人)を中心に展開します。愛作を含む7人の学生たちが臨床実習に取り組みながら、医師としての責任や自分の未来について考えていく姿が描かれます。グループには、親が医師で何となく医大に進学した河本(光田昌弘)、医療への情熱に燃える大島(狩場勉)、妻子持ちの年長者加藤(柄本明)、野球好きの王(西塚肇)、そして優等生の木村みどり(伊藤蘭)など、個性豊かなキャラクターが集まっています。

キャストと演技

この映画の魅力の一つは、キャストの演技にあります。特に、古尾谷雅人が演じる愛作の葛藤と狂気は印象的で、彼が白衣にマジックで絵を描き、精神的に追い詰められていくシーンは観客に強烈なインパクトを与えます。また、キャンディーズの元メンバーである伊藤蘭が演じるみどりは、彼女の芸能界復帰作でもあり、その演技は当時の観客に新鮮な驚きを与えました。彼女のキャラクターは、表面上は優等生ながらも内面的な不安を抱えており、その複雑さが上手く表現されています。

ユーモアとシリアスさのバランス

『ヒポクラテスたち』は、コミカルなシーンと重いテーマが絶妙に融合しています。学生たちの日常生活や医療現場の描写にはユーモアが散りばめられており、特に医学生特有の「ヒポクラテスシンドローム」(医学生落ち込み症候群)をネタにしたシーンは笑いを誘います。しかし、一方で、死と向き合う医師としての責任感や、自分の進路に対する悩み、社会的な問題など、シリアスなテーマも描かれています。このバランスが、映画を単なる青春ドラマ以上のものにしています。

社会的背景と影響

1980年代の日本は、バブル経済の始まりと共に社会の価値観も変わりつつありました。学生運動が下火になり、個人主義や自己実現が求められる時代背景の中で、この映画は医師という職業を通じて、何を目指すべきか、何が重要なのかを問いかけます。また、当時としては最新の医療機器であるCTスキャンについての説明にビートルズを絡めたり、手塚治虫や鈴木清順といった豪華なゲスト出演者を迎えたことで、一部のシーンでは文化的な要素も楽しむことができます。

評価と受賞

『ヒポクラテスたち』は、「キネマ旬報」のベストテンで第3位に選ばれるなど、高い評価を得ました。作品自体の面白さだけでなく、社会的な問題提起や、キャラクターの人間性の深さが評価されたと言えるでしょう。

現代の視点から

現代の視点から見ても、この映画は新鮮さを失っていません。医療の進歩や、学生のライフスタイルの変化はあるものの、人間の悩みや成長、友情、そして理想と現実のギャップといったテーマは今もなお共感を呼びます。また、映画としての技巧や演出も、今見ても見劣りせず、学生の群像劇としての完成度の高さは改めて称賛されるべきでしょう。

まとめ

『ヒポクラテスたち』は、医学生の青春と葛藤を描いた一見軽やかな青春映画ですが、その内側には深いテーマと人間ドラマが詰まっています。大森一樹の才能と、出演者の素晴らしい演技が結集したこの作品は、1980年代の日本映画の金字塔と言えるでしょう。見た人それぞれが何かしら感じるものがある、そんなエバーグリーンな映画です。

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