時代劇ファンにとって、懐かしい名作から新たな発見まで、時代劇の魅力を存分に味わえる場所があります。それが、東映株式会社が運営する公式YouTubeチャンネル「東映時代劇YouTube」です。2021年11月26日に開設されて以来、無料で配信される豊富な時代劇コンテンツは、幅広い世代の視聴者を魅了し続けています。この記事では、「東映時代劇YouTube」の内容やその魅力について、詳しくご紹介します。
創立70周年を迎え劇場用映画からテレビドラマまで数多の名作時代劇を生み出してきた東映が、その豊富なジャンルの傑作作品から編成、無料で視聴可能な公式YouTubeチャンネルとして「東映時代劇YouTube」をスタートいたします。
https://www.toei.co.jp/release/bb/1227562_971.html

東映時代劇YouTubeとは?
東映は、創立70周年を迎えた2021年に、時代劇の名作を無料で楽しめる公式YouTubeチャンネル「東映時代劇YouTube」を立ち上げました。東映はこれまで、劇場用映画からテレビドラマまで、数多くの時代劇を生み出してきた映画会社です。その膨大なアーカイブの中から選りすぐりの作品を、無料で視聴できるプラットフォームとして提供しています。
このチャンネルの最大の特徴は、曜日ごとに異なるジャンルの作品を配信する「レギュラー配信枠」と、いつでも視聴可能な「据置配信枠」の2つの枠で構成されている点です。レギュラー配信枠では、月曜から土曜まで連続ドラマを中心に、毎週午前11時に最新話が更新されます。一方、据置配信枠では、人気作約20本の第1話と第2話が常時視聴可能です。また、日曜日の「傑作時代劇DAY」では、劇場公開映画などのプレミアムコンテンツが期間限定で配信され、さらなる楽しみを提供しています。
かつての名作時代劇がラインナップ
「東映時代劇YouTube」では、時代劇の名作が幅広くラインナップされています。以下は、代表的な作品の一部です。
1. 定番の名作ドラマ
- 『三匹が斬る!』(1987年):高橋英樹、役所広司、春風亭小朝の三人が織りなす軽快な剣劇とユーモアが人気の作品。
- 『銭形平次』(1966年):大川橋蔵主演のこの作品は、江戸時代の捕物帖を代表する名作。平次の人情味あふれる活躍と、豪快なアクションが魅力です。
- 『遠山の金さん』(1975年、杉良太郎主演版):正義感溢れる奉行・遠山金四郎が、悪を斬る痛快な物語。杉良太郎の渋い演技が光ります。
- 『吉宗評判記 暴れん坊将軍』(1978年):松平健主演の大人気シリーズ。徳川吉宗が市井に身をやつし、悪を討つ姿は時代劇の王道とも言えます。
2. 忍者や女性主人公の作品
- 『服部半蔵 影の軍団』(1980年):千葉真一主演の忍者アクション。アクロバティックな殺陣が見どころで、忍者時代劇の金字塔です。
- 『大奥』(1983年):女性視聴者向けの「レディース時代劇DAY」で配信されるこの作品は、豪華なキャストと複雑な人間ドラマが魅力。
- 『仮面の忍者 赤影』(1967年):横山光輝原作のアニメの実写版。独特の世界観とアクションが楽しめます。
3. 劇場映画や特別企画
日曜日の「傑作時代劇DAY」では、『将軍家光の乱心 激突』(1989年)や『レジェンド&バタフライ』(2023年)など、劇場映画や特別企画が配信されます。2023年には、映画監督・大友啓史が選ぶ名作時代劇3作品がインタビューとともに配信されるなど、特別企画も充実しています。
また、2022年8月からは『暴れん坊将軍』の第1話から英語字幕付きで世界配信を開始。海外の時代劇ファンにもアピールする試みが進められています。
時代劇好きならチャンネル登録しなきゃ損です。
東映時代劇YouTubeの魅力
1. 無料で楽しめる手軽さ
地上波での時代劇放送が減少する中、「東映時代劇YouTube」は無料で高品質な時代劇を提供しています。CS放送やサブスクリプションサービスに加入することなく、YouTubeで気軽に視聴できるのは大きな魅力です。特に、懐かしい名作を再び楽しみたい中高年層や、時代劇に初めて触れる若い世代にとって、敷居の低いプラットフォームと言えるでしょう。
2. 幅広いジャンルと豪華キャスト
東映時代劇の魅力は、その多様なジャンルにあります。捕物帖、忍者、女性主人公、剣劇、歴史大作など、曜日ごとに異なるテーマで配信されるため、視聴者は自分の好みに合った作品を見つけやすいです。また、大川橋蔵、杉良太郎、松平健、千葉真一、萬屋錦之介など、時代劇を代表するスターたちの演技を楽しめるのも大きなポイント。豪華なキャスト陣が織りなす人間ドラマやアクションは、今見ても色褪せません。
3. 懐かしさと新鮮さの融合
「銭形平次」や「暴れん坊将軍」などの昭和・平成の名作は、かつてテレビで親しんだファンにとって懐かしさの塊です。一方で、若い世代には新鮮なコンテンツとして映ります。特に、現代の映像技術とは異なるアナタッチな映像や、時代劇ならではの殺陣、衣装、セットの美しさは、独特の味わいを提供します。さらに、英語字幕付きの配信により、海外の視聴者にも日本の伝統文化を伝える役割を果たしています。
4. 柔軟な視聴スタイル
「レギュラー配信枠」では毎週更新されるため、連続ドラマを追いかける楽しみがあります。一方、「据置配信枠」では人気作の第1話・第2話がいつでも視聴可能で、気軽に試聴して好みの作品を見つけられます。ただし、第3話以降は1週間限定公開のため、リアルタイムでの視聴が求められる点も、追っかけ視聴のワクワク感を高めます。
5. 特別企画やコラボレーション
東映は、チャンネル開設以降、さまざまな特別企画を展開しています。例えば、2023年の東映創立70周年記念映画『レジェンド&バタフライ』の公開に合わせ、大友啓史監督が選ぶ時代劇3作品の配信や独占インタビューを配信。こうした企画は、現代のクリエイターが時代劇の魅力を再解釈する機会を提供し、既存のファンだけでなく新たな視聴者層を引きつけています。
時代劇の未来を繋ぐプラットフォーム
「東映時代劇YouTube」は、単なる懐かしさの提供に留まらず、時代劇の魅力を次世代に伝える重要な役割を担っています。無料でアクセスできる手軽さ、豊富なラインナップ、豪華キャスト、特別企画など、その魅力は多岐にわたります。時代劇が好きな方はもちろん、初めて時代劇に触れる方にもおすすめのチャンネルです。YouTubeを開いて、江戸の風を感じながら、名作の世界に飛び込んでみませんか?
東映時代劇は京都太秦の撮影所で作られていた
数々の時代劇名作を生んできた東映時代劇。撮影はほとんど京都太秦撮影所で作られてきました。
京都の太秦と言えば、かつては日本映画隆盛期の頃には大映、東宝、日活、松竹などの撮影場が集中し、日本のハリウッドと呼ばれるほど、時代劇を中心に数多くの映画が製作されました。
現在は東映京都撮影所と松竹撮影所の2つが残っているだけですが、江戸の町を再現した撮影施設の他、近隣には古の姿を残したままの寺院や史跡など時代劇を撮るには抜群のロケーションを有しています。

地上波民放のレギュラー枠がなくなってしまった時代劇。再び放送枠が復活することを切に望みます。





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