大泉洋が室町時代に実在した蓮田兵衛を演じる『室町無頼』が2025年1月17日に劇場公開されました。
僕は公開初日一週間後の23日にユナイテッドシネマ大津で鑑賞しました。
室町時代というあまり時代劇では扱われなかった時代を舞台にどんな時代劇を見せてくれるのか?期待半分、不安半分でした。しかし、さすが時代劇のメッカである京都太秦製作時代劇。誤魔化しのない本格的なつくりと出演役者陣の身体を張ったアクションは見どころ満載でした。特に才蔵を演じたなにわ男子の長尾謙杜の棒術を使ったアクションは見ごたえがあり、まるで彼が本作の主役なのでは?と思わせるほど。
まだ『室町無頼』を観ていない方のために、少しばかり本作の魅力をお伝えしましょう。
概要
映画「室町無頼」は、直木賞作家・垣根涼介による同名小説を原作にした時代劇アクション映画です。監督は『22年目の告白-私が殺人犯です-』や『あんのこと』などで知られる入江悠で、主演に大泉洋を迎えています。2025年1月17日から全国で公開され、IMAXでは先行上映が行われました。
ストーリー
舞台は1461年の室町時代、応仁の乱の前夜の京。飢饉と疫病が国を襲い、民衆は貧困と格差の中で生きることを強いられていました。そんな中、蓮田兵衛(大泉洋)は無能な権力者に対して一揆を起こすため、仲間を集めていきます。兵衛の元には、抜刀術の達人や槍使い、金棒の怪力男、洋弓の朝鮮娘など、さまざまな個性を持ったアウトローたちが集結します。
映画は、兵衛と彼の師弟関係を持つ才蔵(長尾謙杜)の成長物語でもあり、才蔵が地獄の修行を乗り越えて「六尺棒」の達人となる過程が描かれます。物語は、兵衛らが幕府の圧政に立ち向かう壮大な一揆へと展開し、旧友でありながら敵対することになる骨皮道賢(堤真一)との対決がクライマックスを飾ります。
キャストとキャラクター
- 蓮田兵衛(大泉洋):武士階級として初めて一揆を起こしたとされる男。自由奔放な無頼者のリーダー。
- 才蔵(長尾謙杜):天涯孤独の身から兵衛に見出され、超人的な棒術を身につける若者。
- 骨皮道賢(堤真一):兵衛の旧友であり、京の治安維持を任された男。兵衛と対立することになる。
- その他:柄本明、北村一輝、松本若菜、遠藤雄弥など豪華キャストが集まり、個性的なキャラクターを演じています。
映像とアクション
この映画は、アクションシーンの迫力が特徴的です。特に長尾謙杜が演じる才蔵の棒術や、一揆のシーンでの群集の動きは圧巻。監督の入江悠が手掛けた殺陣は、現代的な動きと歴史的な背景を融合させ、視覚的に非常に楽しませてくれます。また、IMAX上映ではそのダイナミックさがさらに際立ちます。
社会的背景とメッセージ
「室町無頼」は単なるエンターテイメント以上のものを提供します。室町時代の格差社会と現代社会が抱える問題を対比させ、権力者への抵抗や民衆の奮闘を通じて、社会の不条理と向き合う勇気を描いています。飢饉や疫病、奴隷労働など、当時の社会情勢を詳細に描き出し、現代社会へのメタファーともとれる深いテーマ性があります。
反響と評価
公開後、SNSなどではキャストの演技やアクションシーンのクオリティ、そしてストーリーの熱さが話題となりました。大泉洋の新たな一面や、長尾謙杜のアクションシーンは特に称賛され、映画ファンから高い評価を得ています。また、批評家からは「現代にも通じる痛快世直しエンタメ」と評され、時代劇の新たな可能性を示したとも言われています。
まとめ
「室町無頼」は、時代劇の枠を超えたエンターテイメントでありながら、社会的なメッセージも持つ作品です。アクションとドラマのバランスが適度で、見応えのある映像美と深いストーリーテリングが魅力です。特に、時代劇好きやアクション映画を楽しむ方、あるいは大泉洋や長尾謙杜のファンには必見の映画と言えるでしょう。
この記事があなたの映画選びの一助になれば幸いです。ぜひ、劇場でその壮大な世界を体験してみてください。
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