WOWOW放送分を録画していたリリー・フランキー主演の『その日、カレーライスができるまで』鑑賞しました。全編52分というテレビドラマ1話分並みの作品です。
全編ほぼリリー・フランキーの一人芝居
幼子を亡くし、妻に逃げられた男が妻の誕生日に向けてカレーライスを作る3日間を描いた作品です。
主人公の男をリリー・フランキーが演じていますが、全編を通してアパートの一部屋が舞台のほぼワンシチュエーションでの一人芝居になっています。
かろうじて息子役の中村羽叶がビデオの録画で登場、妻役の神野三鈴ほか吉田照美、岡田ロビン翔子、黄栄珠、福田信昭は声だけの出演となっています。
ストーリー
土砂降りのある夜。とあるアパートの一室にくたびれた男が台所に立つ。毎年恒例の妻の誕生日に食べる特性カレーライスを仕込んでいる。ラジオからはメール投稿が募集され、男はガラケーから今作っている手料理について綴る。その横で幼くして亡くなった息子の笑顔の写真が男を様子を見守っていた。
翌日、いつものラジオ番組が「カレーを作った鍋、洗う前の活用法」を話題に。それが妻の投稿であることに気づく男。そこに妻からの電話。家に帰るかどうか「考えさせて」との返答。
3日後カレーが完成。テーブルには妻と息子と男の分の三皿のカレーライスが並ぶ。その時、玄関のチャイムが鳴った。
日本の家族の団欒の象徴ともいえるカレーライスとラジオの電波が繋ぐ家族の絆。大切な何かを思い出させるあたたかな家族愛の物語です。
リリー・フランキーの演技が光る
注目はリリー・フランキーの演技。
息子を病気で亡くし、妻にも去られてしまった孤独な男の悲喜交々を細やかに表現しています。
DVD発売PRのためにハピネットピクチャーズ公式チャンネルで公開されている予告映像をご覧ください。少しだけ演技が確認できます。
企画・プロデュースは斎藤工
本作の企画、プロデュースは俳優の斎藤工です。
クリエイター活動10周年の節目に「映画は不要不急なのか」「混沌とした現代にどんな作品が生まれるべきなのか」という映画人としての思いを、信頼するチームへ託したそうです。
監督は清水康彦
本作を監督したのは清水康彦。他に『MANRIKI』(2019)や密室スリラーのリメイク映画『CUBE』(2021)を監督しています。
VODはU-NEXTで見放題
’23年1月25日現在、本作をVODで鑑賞できるのはWOWOWオンデマンド、U-NEXTが見放題で。Youtube、dTV、AmazonPrime、Paraviで有料視聴が可能です。
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その日、カレーライスができるまで
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