今、ワイドショウを賑わしている二人、東出昌大と唐田えりかが共演している、つまりは二人が親しくなったきっかけとなった作品『寝ても覚めても』を鑑賞しました。
WOWOWで2019年10月6日に放送され、BD-Rにダビングしたまま放っていたもので、不倫が話題にならなければ、たぶん観ないままになっていたかも知れません。
原作は柴崎友香の野間文芸新人賞受賞作
原作は柴崎友香が2010年に雑誌「文藝」に発表した長編恋愛小説で、本作で第32回野間文芸新人賞を受賞しています。
瓜二つの顔をしているが、性格がまったく違う二人の男の間で揺れ動く少女の心情を綴った純文学作品。
第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作
日本とフランスの共同で映画化され、監督は本作が商業映画デビューとなる濱口竜介。
2015年にインディーズ作品『ハッピーアワー』を監督し、第37回ナント三大陸映画祭で銀の気球賞、観客賞を第26回シンガポール国際映画祭で最優秀監督賞を受賞しています。
第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されていますが、受賞なく、同じく出品されたのが是枝裕和監督作『万引き家族』が最高賞となるパルム・ドールを受賞しています。
東出昌大が性格の違う二役を演じる
東出昌大がまったく性格の違う二人の男を演じています。
最初に唐田演じるヒロイン・朝子が出会うミステリアスな自由人・麦、彼が朝子の前からいなくなった3年後に出会う真面目な会社員・亮平。
東出昌大が風体と言葉遣いでこの二人を演じ分けています。
ヒロインの演技力が必要な作品であるが・・・
失ったはずの恋人が突然目の前に現れたときの戸惑い、昔の恋人への想いを引き摺っていると知りつつ、新しい交際を続ける心情、ふたたび現れたかつての恋人に対する正直な感情と行動、新しい恋人への償いから元へ戻ろうとする心情など全体のストーリーから見て、ヒロインの複雑な心情の動きを表現することが重要な作品なのですが、唐田えりかの演技力がいまひとつ。
本作が初主演作となるからなのか、演技が固く感じます。力量不足が否めないですね。
色眼鏡で観てはいけない、だけど・・・
作品と私生活は別で、色眼鏡で観たらいけないのですが、作品の内容と現実がクロスオーバーしてしまい、実に惜しい、とても残念な作品となりました。
WOWOWで2/19再放送
本作がWOWOWで2月19日午前7時から再放送されます。