老後を生きるヒントに! ささやかな生きがいを描く『PERFECT DAYS』

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事は約3分で読めます。
スポンサーリンク

2024年最初の劇場鑑賞は役所広司主演の『PERFECT DAYS』です。大津市唯一の映画館、ユナイテッドシネマ大津で1月7日に鑑賞しました。

監督は「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」などで知られるドイツの名匠ビム・ベンダース。東京・渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いたドラマです。

本作は2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所広司が日本人俳優として、「誰も知らない」の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞しました。

僕が本作を鑑賞する気になったのは、役所広司演じる主人公が僕と同じ年代であること。清掃員という仕事が僕が今している仕事に近いということです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

『PERFECT DAYS』概要

2023年製作/124分/G/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2023年12月22日

監督:ビム・ベンダース
脚本:ビム・ベンダース 高崎卓馬
製作:柳井康治

キャスト:役所広司、柄本時生、アオイヤマダ、中野有紗、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和、ほか

東京渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司・演)の淡々とした日常。同じことの繰り返しのように見える彼の生活だが、彼にとっての日常は常に新鮮な小さな喜びに満ちていた。

昔から聞き続けている音楽と休日のたびに購入する古本の文庫を読むことが楽しみで、仕事の合間に使い古したフィルムカメラで木々の木漏れ日を撮影することに生き甲斐を感じている。

映画『PERFECT DAYS』本予告_ヴィム・ヴェンダース監督作品×役所広司主演

全編を通して、ドラマチックな展開がなく、ドキュメンタリーに近いような展開の作品です。
主人公が住むのは、二階建てボロアパート。早朝に起床し、歯磨き後に作業着に着替えて、掃除道具を積んだ軽ワゴン車に乗り込む。
時代に取り残されたようなカセットテープから聴き慣れた洋楽を流し、目的地の公共トイレに向かう。
丁寧な仕事振りで、淡々と清掃していく。柄本時生演じる同僚タカシから声をかけられても相手にせず、仕事の手を止めることはしない。
そんな彼の楽しみは、休憩時間に神社のベンチから見上げる木々の木漏れ日を使い古したフィルムカメラで撮影すること。

彼を取り巻く登場人物は先の同僚以外に、タカシが追いかけているホステスのアヤ、姪のニコ、妹のケイコ、行きつけ飲み屋のママ、ママの別れた夫・友山など。これら人々との描写を通じて主人公・平山の人となりが描かれて行く。
側から見れば、彼の暮らしは侘びしい。しかし、本作は彼を侘びしい姿で描いていない。
繰り返される生活の中で、些細な事象から喜びを感じ、充実した日々を送る様子を描いています。

『PERFECT DAYS』個人的な感想

僕は本作主人公と同年代であるし、実は似たような仕事をしています。現役時代はパソコンに向かうホワイトカラーでしたが、定年後は身体を使うブルーカラーに転職しました。
最初は務まるのかな、と不安でしたが、実際勤めてみると、実に気持ちがいい。
毎日が同じ作業の繰り返しですが、そんな中で些細なふれあい、事象に一喜一憂することが生きがいになっています。本作の主人公と同じように。
本作は老後の生き方、心の在り方に指針を与えてくれる作品です。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ドラマ映画邦画
スポンサーリンク
スポンサーリンク
kusayan.comをフォローする
スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました