なつかしの昭和妖怪シリーズ3部作と平成・令和の妖怪リメイク2作品 受け継がれる怪異の世界

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事は約7分で読めます。
スポンサーリンク

2021年に公開された『妖怪大戦争 ガーディアンズ』がWOWOWで2022年4月29日に初放送されます。

本作は2005年に公開された『妖怪大戦争』のリメイク作品ですが、実は遡ること53年、1968年に公開された『妖怪大戦争』がリメイク元なのです。つまり『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は1968年版『妖怪大戦争』の再リメイク作品ということなんですね。

WOWOWでは『妖怪大戦争 ガーディアンズ』初放送を記念して、2022年4月26日~29日にかけて『妖怪百物語』『妖怪大戦争』『東海道お化け道中』『妖怪大戦争』(2005年版)の過去4作品が連続放送されました。(WOWOWオンデマンドでは2022年6月8日まで配信されています)

▼WOWOW加入はこちらから▼

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

昭和の妖怪シリーズ3部作

昭和の妖怪シリーズ3部作は「大映京都の妖怪三部作」と呼ばれ、当時京都太秦にあった大映京都撮影所で撮られた作品です。

大映京都撮影所は黒澤明監督作『羅生門』、溝口健二監督作『雨月物語』、衣笠貞之助監督『地獄門』など時代劇作品を中心に国際映画祭受賞作を数多く生み出しています。

1966年(昭和41年)には時代劇と特撮を融合した『大魔神』を制作。『大魔神怒る』『大魔神逆襲』と三部作の人気シリーズとなりました。

『大魔神』シリーズを引き継ぐ形で制作されたのが、当時ブームとなった妖怪を登場させた「妖怪シリーズ」です。

大映の営業権を取得した(株)KADOKAWAが、「妖怪特撮映画祭」のラインアップとして全国各地の映画館で「妖怪シリーズ3部作」の4Kリストア版を公開しています。

妖怪特撮映画祭|トップ
妖怪特撮映画祭

では今回WOWOWで再試聴できた妖怪シリーズ3部作を解説していきましょう。

『妖怪百物語』(1968年)

本作が公開された1968年は1月から水木しげる原作のアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」がテレビ放送開始。子供たちの間で妖怪ブームが起こり始めていました。併映されたのが大映東京撮影所制作の『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』で怪獣と妖怪のダブル特撮。春休み中の3月公開ということもあり、子供たちの反応は非常に良かったようです。

欲が深い豪商が、寺社奉行や町の権力者を金銭で抱き込んで、貧しいながらも慎ましく暮らす人々が住む長屋を取り壊して岡場所を作ろうと目論む。接待の余興として妖怪百物語の講談を聞く会を催したものの、最終話の後に執り行う憑き物落としの呪いまじないをしなかったことで妖怪たちに憑りつかれて身を滅ぼしてしまうというお話。

当時の人気俳優・藤巻潤演じる大目付の侍を主人公とし、悪い寺社奉行を懲らしめる勧善懲悪時代劇の形を取りつつ妖怪を登場させるという斬新な作品となりました。

登場する妖怪たちは日本で古くから伝承されているもので、水木しげる作品にも登場するお馴染みの妖怪たちです。

7/16(金)公開「妖怪・特撮映画祭」上映~『妖怪百物語』予告篇【4K】~

【Amazon.co.jp限定】妖怪百物語 4K修復版(2枚組)(大映妖怪三部作購入特典:復刻版「5円引きブロマイド」10枚セット引換シリアルコード付き) ※特典引き換えには対象3作品の購入が必要です※[Blu-ray]

『妖怪大戦争』(1968年)

人間中心のストーリーだった前作と違い本作は妖怪たちが中心のストーリーとなっています。そのため妖怪たちが人間の言葉を話します。

1751年の江戸時代を舞台に盗掘で蘇った古代バビロニア時代の妖怪ダイモンが日本に飛来し、日本の妖怪たちと戦いを繰り広げるお話です。

河童、油すまし、青坊主、雲外鏡うんがいきょう、ろくろ首、二面女、から傘小僧、ぬっぺぽうの8体の妖怪たちを中心として、強大な魔力を持つ西洋妖怪ダイモンへチームワークを武器に戦いを挑みます。

本作の構想がのちに2005年『妖怪大戦争』、2021年『妖怪大戦争 ガーディアンズ』へと受け継がれます。

7/16(金)公開「妖怪・特撮映画祭」上映~『妖怪大戦争』予告篇【4K】~

【Amazon.co.jp限定】妖怪大戦争※1968 4K修復版(2枚組) (大映妖怪三部作購入特典:復刻版「5円引きブロマイド」10枚セット引換シリアルコード付き) ※特典引き換えには対象3作品の購入が必要です※[Blu-ray]

『東海道お化け道中』(1969年)

本作は股旅物時代劇に妖怪を登場させた作品で、前2作に比べて妖怪の登場が少なく、人間中心の物語となっています。

行方不明の父親を捜すために本郷功次郎演じるやくざ者と旅に出た少女が、途中ならず者組織に狙われ、そこへ登場した妖怪たちによって救われるというお話。

妖怪たちが主人公の味方として良いもの役となっていて、人間の方が妖怪より怖いというメッセージが込められているような気がします。

7/16(金)公開「妖怪・特撮映画祭」上映~『東海道お化け道中』予告篇【4K】~

【Amazon.co.jp限定】東海道お化け道中 4K修復版(2枚組)(大映妖怪三部作購入特典:復刻版「5円引きブロマイド」10枚セット引換シリアルコード付き) ※特典引き換えには対象3作品の購入が必要です※[Blu-ray]

平成・令和のリメイク版 妖怪シリーズ2作品

『妖怪大戦争』(2005年)

大映作品の営業権を取得した角川グループの60周年を記念して製作されたのが『妖怪大戦争』です。

1968年の『妖怪大戦争』のリメイク版として製作されましたが、共通するのは日本妖怪たちだけで、時代設定は現代で主役も子供となり、当時子役だった神木隆之介が演じています。

水木しげる、京極夏彦、荒俣宏、宮部みゆきがプロデュースチーム『怪』として製作に参加していて、荒俣宏の代表作である『帝都大戦』に登場した魔人加藤保憲が悪霊軍団の頭として登場します。

この頃はすでにCGも使われるようになっていて、所々CG映像が確認できますが、基本的には前作同様妖怪たちは特殊メイクと被り物で表現されています。

豊川悦司が魔人加藤、近藤正臣が猩猩しょうじょう、石橋蓮司が大首、忌野清志郎がぬらりひょんなど大御所俳優たちが妖怪を演じているのも話題となりました。他にも阿部サダヲが演じる河童の川太郎、ナイティナインの岡村隆史が演じた小豆洗いも話題になっています。

7/16(金)公開「妖怪・特撮映画祭」上映告知~『妖怪大戦争』※2005予告篇~

2022年4月現在、『妖怪大戦争』(2005年版)はAmazon Primeで見放題視聴可能となっています。


妖怪大戦争(2005)

『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(2021年)

リメイク版『妖怪大戦争』から16年、『妖怪大戦争』から53年を経て製作されたのが『妖怪大戦争 ガーディアンズ』です。監督は前作と同じ三池崇史で、主演は子役の寺田心が演じています。

2005年の前作同様、俳優たちの妖怪特殊メイクが見ものです。大沢たかおの隠神刑部いぬがみぎょうぶ、大森南朋のぬらりひょん、安藤サクラの姑獲鳥うぶめ、大倉孝二の猩猩、大島優子の雪女など。

前作と同様、石橋蓮司が大首を岡村隆史が小豆洗いを演じているのも面白いですね。

主人公を助ける九尾の狐を演じる杉咲花は2018年作品『BLEACH』で演じた朽木ルキアのようで颯爽とした出で立ちでカッコ良かったし、キツネのお面を外したときのキュートな面相のアンバランスさがまた良い。

本作は2005年版と比べより子供向けに作られているようで、CG映像も多く、アニメっぽい映像となっています。

そして、特筆すべきが大魔神の復活。

大魔神は1966年に大映京都撮影所で誕生した特撮時代劇シリーズです。『妖怪シリーズ3部作』の起源とも言える作品で、本作でも大魔神の性質が受け継がれ、主人公を救う大活躍をします。

『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は昭和の大映特撮時代劇をリスペクトしつつ、現代風にアレンジを施したエンターテインメント活劇です。

『妖怪大戦争 ガーディアンズ』本予告【8月13日(金)公開】

妖怪大戦争 ガーディアンズ Blu-ray 豪華版

日本古来の妖怪たちが昭和、平成、令和へと時代が変わっても愛され、受け継がれていくことはとても大切なことです。この文化を次の世代へと受け継いで行きたいものですね。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ファンタジー映画邦画
スポンサーリンク
スポンサーリンク
kusayan.comをフォローする
スポンサーリンク
映画ブログ kusayan.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました