超高齢化社会の問題を描いた映画『PLAN 75』は近いうちに起こりうるリアルな現実

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映画「PLAN 75」は、2022年に公開された日本・フランス・フィリピン・カタール合作の社会派ドラマです。

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早川千絵長編映画デビュー作

監督は早川千絵で、本作が長編映画デビュー作となりました。主演は9年ぶりの映画主演となる倍賞千恵子で、市役所職員役には磯村勇斗、コールセンター職員役には河合優実が出演しています。

本作は、75歳以上の高齢者に自らの生死の権利を保障し、支援する制度「PLAN 75」の施行に伴う制度の対象者たちや市役所の職員、スタッフの苦悩を描いています。

本作は、第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、カメラ・ドール特別表彰を受賞しました。また、第95回アカデミー賞・外国語映画賞部門の日本代表作品に選ばれました。その他にも、国内外の多くの映画祭や賞で高い評価を受けました。

本作は、高齢化問題や生死の意味について深く考えさせられる作品です。登場人物たちの選択や感情に共感したり反発したりすることで、自分自身の価値観や生き方についても見つめ直すきっかけになるでしょう。現実味のある設定や演出、そして素晴らしい俳優陣の演技が見どころです。衝撃的な内容ですが、必見の一作です。

『PLAN 75』あらすじ

ホテルの客室清掃員として働いていた78歳の角谷ミチ(倍賞千恵子)は、高齢を理由に解雇されます。次の定職を見つけられず、生活保護にも抵抗のあるミチは、ついにプラン75を申請します。

プラン75の職員である青年・岡部ヒロム(磯村勇斗)は、窓口で無料の「合同プラン」について穏やかに説明しています。他人とまとめて火葬・埋葬されれば、葬式や墓の費用の心配がないコースです。そんなヒロムの窓口に現れる幸夫(たかお鷹)。幸夫は20年間も音沙汰のなかったヒロムの叔父です。

既に父親を亡くしており、叔父との交流を持とうとするヒロムですが、幸夫はプラン75を心待ちにしており、75歳の誕生日に申し込みを行っていました。多少の動揺を見せつつも、死に場所の施設に向かう幸夫。

死に場所の施設で診察台に横たわるミチ。酸素マスクからガスが流れれば、眠りに落ちて死亡するはずでした。しかし、手違いからミチのマスクにはガスが流れませんでした。

隣の台では静かに死んで行く幸夫の姿がありました。

幸夫を止めようと施設を訪れるヒロムですが、幸夫は既に亡くなっていました。せめて火葬は合同ではなく身内として行おうと奔走するヒロム。

生き残ったミチは施設を抜け出し、夕日の中を歩き出します。

映画『PLAN 75』公開記念ナビ番組 ストーリー編

『PLAN 75』みどころ

『PLAN 75』のみどころは、高齢化社会の問題をリアルに描きながらも、人間の尊厳や生きる意味を問いかけるストーリーと、登場人物たちの感情を丁寧に描き出す演出です。

倍賞さん演じるミチは、ホテルの客室清掃員として働く元気な78歳の女性ですが、高齢を理由に解雇されてしまいます。生活保護にも抵抗があるミチは、ついにプラン75を申請します。しかし、死に場所で手違いが起こり、生き残ってしまいます。

一方、磯村さん演じるヒロムは、プラン75の申請窓口を担当する市役所職員です。彼は20年ぶりに再会した叔父がプラン75を申し込んだことを知り、衝撃を受けます。

河合さん演じる瑶子は、プラン75のサポート業務を担当するコールセンター職員です。彼女は高齢者たちに穏やかな声で死ぬ方法や手続きを説明しますが、その裏では自分自身の生き方に悩んでいます。

このように、「PLAN 75」は高齢者たちだけでなく、若い世代も巻き込んだ社会派ドラマです。現実味のある設定と感動的な展開が見どころです。この映画を観ることで、自分や周りの人々の生き方や死に方について考えるきっかけになるかもしれません。

▼『PLAN 75』は’23年3月25日時点でAmazon Prime Video見放題


PLAN75

日本の75歳以上人口は全体の約15%

日本は世界で最も高齢化が進んだ国の一つです。総務省の統計によると、2021年10月1日現在、75歳以上の人口は1867万4千人で、総人口の14.9%を占めています。これは65歳~74歳人口を上回る数であり、高齢化の深刻さを示しています。今後も75歳以上人口は増加し続けると予測されており、令和47(2065)年には約3.9人に1人が75歳以上になると見込まれています。

75歳以上人口の増加は、社会保障や医療、介護など様々な分野に影響を及ぼします。特に認知症や要介護状態の高齢者が増えることは、家庭や地域の負担を増やすだけでなく、高齢者自身の生活の質や尊厳をも損なう可能性があります。厚生労働省の推計によると、令和3(2021)年には約520万人の高齢者が認知症であり、そのうち約370万人が75歳以上であるとされています。また、令和2(2020)年には約610万人の高齢者が要介護認定を受けており、そのうち約460万人が75歳以上であるとされています。

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