2025年3月14日にNetflixで世界独占配信が開始された映画「エレクトリック・ステイト」。公開からわずか数日ですが、すでにSNSや映画ファンの間で話題沸騰中の作品です。私も早速鑑賞し、その独特の世界観と心温まるストーリーに引き込まれました。このブログでは、「エレクトリック・ステイト」の魅力や見どころをたっぷりお届けします。SF好き、ロボット好き、そしてロードムービー好きなら必見のこの映画、一体どんな作品なのか、じっくり掘り下げていきましょう。
1. 「エレクトリック・ステイト」とは?
「エレクトリック・ステイト」は、スウェーデンのアーティスト、シモン・ストーレンハーグの同名グラフィックノベルを原作としたSFアドベンチャー映画です。監督は「アベンジャーズ/エンドゲーム」や「グレイマン」で知られるアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。製作は彼らの会社AGBOが手掛け、Netflixが配信を担当しています。主演には「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンと、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラットという豪華な顔ぶれが揃いました。
物語の舞台は、ロボットが人類に反旗を翻し、その結果として「エレクトリック・ステイト」と呼ばれる隔離された土地に追放された“もう一つの1990年代”。このレトロフューチャーな世界で、孤児の少女ミシェル(ミリー・ボビー・ブラウン)が、弟を探す旅に出るロードムービーです。彼女の旅の仲間には、黄色いロボットのコスモ、怪しげな密輸業者キーツ(クリス・プラット)、そしてキーツの相棒ロボット・ハーマン(声:アンソニー・マッキー)が加わります。旅の中で、ミシェルは弟の失踪に隠された秘密と向き合うことになります。
2. 原作と映画の関係性
シモン・ストーレンハーグの原作は、その幻想的なイラストとディストピアな世界観で世界中にファンを獲得したグラフィックノベルです。彼の作品は、懐かしさと不気味さが混在する独自のスタイルが特徴で、「Tales from the Loop」(Amazonでドラマ化)でもその魅力が広く知られています。「エレクトリック・ステイト」も同様に、日常と非日常が交錯する異世界を描いており、原作ファンからは映像化が長らく待ち望まれていました。
ただし、映画版は原作からいくつかの改変が加えられているようです。Xでの感想を見ると、「原作のダークさが薄れて、よりわかりやすいメッセージ性が強調されている」という声も。確かに、原作の孤立感や不条理さは映画では少し和らぎ、家族や絆といったテーマが前面に出ています。それでも、ストーレンハーグ特有のレトロフューチャーなビジュアルは健在で、映画全体に独特の雰囲気を漂わせています。
3. ストーリーの概要と見どころ
物語は、ミシェルが弟クリストファーを失った悲しみから始まります。ある日、弟に似た雰囲気を持つ黄色いロボット、コスモが彼女のもとに現れ、弟がどこかで生きていることを示唆します。コスモの手がかりを頼りに、ミシェルは旅に出ますが、その道中で出会ったキーツとハーマンとともに、弟の失踪に絡む邪悪な組織の陰謀に立ち向かうことになります。
この映画の見どころは、何と言っても「人間とロボットの関係性」です。ロボットが反乱を起こした過去を持つ世界で、人々はロボットを危険視しています。しかし、ミシェルとコスモの出会いをきっかけに、その常識が少しずつ揺らいでいきます。キーツやハーマンとの掛け合いも軽妙で、旅の中で彼らの心がミシェルの純粋さに動かされていく過程が感動的です。
また、アクションシーンもルッソ兄弟らしい迫力が詰まっています。予告編で話題になった巨大ロボットが暴れる場面や、ドローンとの戦闘シーンは、スケール感たっぷり。予算3億2000万ドルとも言われるだけあって、映像のクオリティは圧巻です。ただし、一部の視聴者からは「期待したほどの壮大さはなかった」という声もあるので、そこは個々の好みかもしれません。
4. 豪華キャストとキャラクターの魅力
キャストの豪華さもこの映画の大きな魅力です。ミリー・ボビー・ブラウンは、ミシェル役で感情豊かな演技を見せ、成長した姿に「大きくなったなあ」と感慨深くなるファンも多い様子。クリス・プラット演じるキーツは、胡散臭いけど憎めない密輸業者で、彼らしいユーモアと人間味が光ります。
さらに、キー・ホイ・クァン、ジャンカルロ・エスポジート、スタンリー・トゥッチといった実力派が脇を固め、ロボットの声優としてアンソニー・マッキー、ウッディ・ハレルソン、ブライアン・コックスが参加。ハーマンのウィットに富んだ台詞や、コスモの無垢な仕草が、ロボットたちに個性と愛らしさを与えています。特にコスモのデザインは、原作のヘンテコなロボットを忠実に再現しており、観ていてほっこりします。
5. レトロフューチャーな映像美と音楽
「エレクトリック・ステイト」の世界観は、まさに“すこし不思議(SF)”そのもの。1990年代のアメリカをベースにしつつ、巨大なロボットや廃墟が点在する風景は、ノスタルジーと未来感が混ざり合った独特の美しさがあります。色彩も抑えめで、どこか寂しげなトーンが物語の情感を深めています。
音楽も素晴らしいの一言。劇伴は、旅の孤独さと希望を絶妙に表現しており、アクションシーンでは緊張感を高めるビートが響きます。Xでも「音楽が良かった」という声が多く、映画の雰囲気を一層引き立てていると感じました。
6. テーマ:人間性と絆の再発見
この映画の核心は、「人間とは何か」を問いかけるテーマにあると思います。ロボットが人類に反乱を起こした世界で、ミシェルはコスモやキーツとの旅を通じて、失われた絆を取り戻していきます。弟を探すという個人的な動機が、やがて大きな組織との対決に発展し、彼女の行動が周囲を変えていく姿は感動的です。
特に印象的なのは、ロボットたちがミシェルの思いに呼応して立ち上がるシーン。機械であるはずの彼らが、錆びついた“心”を動かされる瞬間は、人間性の本質に触れるようで胸が熱くなりました。ルッソ兄弟はアクションだけでなく、こうした感情的な深みを描くのも上手いですね。
7. 感想と評価
私個人の感想としては、「エレクトリック・ステイト」は期待を裏切らない良作でした。ストーリーはシンプルながらも心に残るものがあり、映像と音楽がそれをしっかり支えています。アクションがもう少し派手でも良かったかなとは思いますが、週末にゆったり楽しむにはちょうどいいバランスです。星5つで評価するなら、★★★★☆(4/5)といったところでしょうか。
Xでの反応を見ても、「映像とシナリオが最高」「ロボットが可愛い」「ミリーの演技に感動」といったポジティブな声が多い一方、「予算の割に地味」「原作のダークさが恋しい」という意見もちらほら。万人受けする作品ではないかもしれませんが、SFやロードムービーが好きな人にはたまらない一本だと思います。
8. まとめ:あなたも旅に出てみませんか?
「エレクトリック・ステイト」は、レトロフューチャーな世界を舞台に、人間とロボットの絆を描いた心温まるSFロードムービーです。ミリー・ボビー・ブラウンとクリス・プラットの魅力、ルッソ兄弟の演出、そして原作の独特な雰囲気が融合したこの作品は、Netflixの2025年ラインナップの中でも特に注目すべき一作。配信開始からまだ日が浅い今、ぜひ観て、ミシェルたちと一緒に旅に出てみてください。弟を探す彼女の想いが、あなたの心にも何かを残してくれるはずです。
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