認知症を巧みに利用した復讐サスペンス/どんでん返しのラストに驚愕する『手紙は憶えている』

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事は約4分で読めます。
スポンサーリンク

この夏の盆休みは新型コロナと猛暑の影響で買い物以外の外出をせず、家でビデオばかり観ていました。朝から晩まで1日で5本観た日もあり、こんな経験は初めてです。

その中から今回セレクトしたのはAmazon PrimeVideoで鑑賞した『手紙は憶えている』。

2015年カナダとドイツ合作作品で、クリストファー・プラマーが主演しています。クリストファー・プラマーと言えば『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)でゲオルク・フォン・トラップ大佐を演いていました。本作出演時には86歳になっていて、随分顔つきが変わってしまったなという印象。

それでは『手紙は憶えている』のストーリーを紹介していきましょう。ネタバレとなりますのでご注意を。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

主人公は認知症を患った90歳の老人

本作の主人公は90歳を迎えた老人ゼヴ。86歳のクリストファー・プラマーにはまさに適役ですね。

ニューヨークの介護施設に入っていて、認知症を患い、妻が亡くなったことさえ忘れている状態。

ある日、彼は友人マックスから1通の手紙を託されます。

アウシュビッツの生存者仲間との誓い

ゼヴとマックスはアウシュビッツ収容所の生存者であり、ナチスに大切な家族を殺されていました。

マックスから託された手紙には二人の家族を殺したナチス兵士の情報が記載されていて、身体が不自由なマックスに代わり、ゼヴが彼らに復讐を遂げることを誓っており、妻が亡くなった今が約束の時だったのです。

『手紙は憶えている』予告編

敵探しのひとり旅に出る主人公

ナチス兵士残党の名前はオットー・ヴァリッシュ。マックスの手紙によれば、現在は”ルディ・コランダー”という偽名を使って暮らしているという。ルディ・コランダーという名前の人物は四人までに絞り込まれていました。

ゼヴは施設を抜け出して、家族を殺害したルディ・コランダーことオットー・ヴァリッシュを探す旅に出ます。

手紙は目的を忘れないためのメモ

認知症を患っているゼヴは時折旅の目的を忘れてします。彼は手に”手紙を見る”と書いていたことから、都度手紙を目にし、旅の目的を再認識していたのでした。

1人目、2人目は探している人物ではなく、3人目を訪問した際には本人はすでに他界し、息子と対面。その息子がナチス信奉者で、ゼヴの訪問の目的を知ったとたん、怒り狂い始めます。危険を感じたゼヴは持っていた銃で襲い掛かってきた飼い犬と息子を撃ち殺してしまいます。

最後ついに見つけた敵、しかしそれは・・・

ゼヴは4人目のルディ・コランダーと名乗る人物の家に到着。娘と孫に出迎えられ、ついにルディ・コランダーと対面することになります。

ゼヴは聞き覚えがあるコランダーの声を聴いたとき、彼こそが探していたオットー・ヴァリッシュであることを確信しました。コランダーもゼヴのことを憶えていたようで、今まで彼が訪ねて来るのを待っていたことを告げます。

ゼヴはコランダーに今回の訪問の目的を告げ、彼に銃を向けます。しかし、コランダーは自分が探しているオットー・ヴァリッシュではないと言い張ります。

業を煮やしたゼヴはコランダーの孫娘に銃を向け、本当のことを言わないと孫娘を撃つと脅します。

家族に本当の自分の素性を告げたくなかったコランダーは「自分は捕虜ではなくナチスの兵士であり、アウシュビッツのブロック長としてユダヤ人虐殺に加担したこと、本名はクニベルト・シュトルムであること」を打ち明けます。そして、ゼブこそ探しているオットー・ヴァリッシュ本人であり、自分とともにアウシュビッツでユダヤ人虐殺に加担していたことも告白したのです。

コランダーの告白で過去を思い出したゼヴはコランダーを射殺したあと、自らの頭部に銃口を向け引き金を引きます。

施設の友人による巧妙な殺人手引き

マックスは自分と同じ施設に、家族を殺戮した敵であるゼブことオットー・ヴァリッシュが入所したことを知り、認知症でかつての自分の姿を忘れていたゼヴに近づき、自ら手を汚さない復讐を企てたのでした。

認知症を利用した巧妙なストーリー

先進国の少子高齢化が進み、老人を襲う認知症が社会問題となってきていますが、本作の認知症を利用した巧妙なストーリーには脱帽させられます。

終盤までは認知症でボケたジジイの珍道中かと思いましたが、ラストのどんでん返しで一気に面白くなりました。想像もつかなかった展開。やられたと思いました。

▼Amazon PrimeVideoで観る


手紙は憶えている(字幕版)

お勧め度:(3.5/5)

スポンサーリンク
スポンサーリンク
サスペンス映画洋画
スポンサーリンク
スポンサーリンク
kusayan.comをフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました