2021年『シン・ウルトラマン』公開/初代ウルトラマンを振り返る

『シン・ウルトラマン』始動

庵野秀明氏を代表とする株式会社カラーより、2021年に『シン・ウルトラマン』を公開すると発表がありました。

本作において、庵野秀明氏は企画と脚本を担当し、すでに脚本検討稿は2019年2月5日に脱稿されているとアナウンスされています。

製作に(株)円谷プロダクションが入っていることから、正真正銘のウルトラマン作品であることがわかります。

庵野秀明氏は2019年8月現在『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を製作しており、完成後に『シン・ウルトラマン』製作に参加するとのこと。

監督は『シン・ゴジラ』の樋口真嗣

樋口真嗣氏は2016年に円谷プロダクションの看板シリーズであるゴジラの新作『シン・ゴジラ』を庵野秀明氏と共に監督し、興行収入80億を超える大ヒットを納めました。

『シン・ウルトラマン』も庵野、樋口両氏による作品となりますので、大いに期待できる作品になるでしょう。

主な出演者は?

現在、発表されている出演者は斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊のほか、有岡大貴、早見あかり、田中哲司、山本耕史、岩松了、長塚圭史、嶋田久作、益岡徹、山崎一、和田聰宏です。

1966年に放送された『ウルトラマン』の映画化

円谷プロダクションのアナウンスによれば『シン・ウルトラマン』は1966年7月から1967年4月にかけて放送された『ウルトラマン』の映画化とのことです。

『ウルトラマン』は平均視聴率36.8%、最高視聴率42.8%と大ヒットし、巨大ヒーローとして、ゴジラに次ぐ日本の有名キャラクターとなりました。

『ウルトラマン』はウルトラマンシリーズの一番最初の巨大ヒーローであり、ファンの間からは初代ウルトラマンと呼ばれています。

その後、途中休止期間はあったものの、現在でも新作が制作されています。

『シン・ウルトラマン』がどんなストーリーになるかは今のところわかりませんので、まずは1966年の『ウルトラマン』がどんな作品であったか紹介していきましょう。

初代ウルトラマンはどんな作品?

ウルトラマンと怪獣が戦う1話完結ドラマ/全部で39話あり

僕はリアルタイムで『ウルトラマン』を視聴しています。

ウルトラシリーズ第1番組目である前放送の『ウルトラQ』は白黒放送でしたが、第2番組目の『ウルトラマン』からカラー放送となりました。

カラーテレビが一般家庭に普及し始めたのが1968年頃だったと思いますので、『ウルトラマン』が始まった頃は白黒で観ていた人がほとんどでしょう。

当然、僕も白黒で鑑賞していました。カラーで観たのは、数年後に再放送されたときからです。

『ウルトラマン』は全部で39話が作られたのですが、番外編として第1話が放送される前週に「ウルトラマン前夜祭」が放送されています。

公開収録された番組で、出演者たちが舞台に上がって、番組紹介をする舞台挨拶のような形式だったように記憶しています。

各話のタイトルと登場する怪獣

前番組の『ウルトラQ』が自然界のバランスが崩れた影響で現れた怪獣を人間の英知で退治するドラマであったのに対し、『ウルトラマン』は科学特捜隊という怪獣退治専門の組織は登場するものの、結局手に負えず、最後は宇宙人であるウルトラマンが怪獣を退治するというドラマです。

全39話のタイトルと登場する怪獣を列記すると、

  1. ウルトラ作戦第一号  ベムラー 
  2. 侵略者を撃て   バルタン星人
  3. 科特隊出撃せよ  ネロンガ
  4. 大爆発五秒前   ラゴン
  5. ミロガンダの秘密  グリーンモンス
  6. 沿岸警備命令   ゲスラ
  7. バラージの青い石  アントラー
  8. 怪獣無法地帯  レッドキング、チャンドラー、マグラー、ピグモン、スフラン
  9. 電光石火作戦   ガボラ
  10. 謎の恐竜基地  ジラース
  11. 宇宙から来た暴れん坊 ギャンゴ
  12. ミイラの叫び  ドドンゴ、ミイラ怪人
  13. オイルSOS  ペスター
  14. 真珠貝防衛指令   ガマクジラ
  15. 恐怖の宇宙線   ガヴァドン
  16. 科特隊宇宙へ   二代目バルタン星人
  17. 無限へのパスポート  ブルトン
  18. 遊星から来た兄弟   ザラブ星人
  19. 悪魔はふたたび  バニラ、アボラス
  20. 恐怖のルート87   ヒドラ
  21. 噴煙突破せよ   ケムラー
  22. 地上破壊工作   テレスドン
  23. 故郷は地球   ジャミラ
  24. 海底科学基地   グビラ
  25. 怪彗星ツイフォン   ギガス、ドラゴ、二代目レッドキング
  26. 怪獣殿下 前篇   ゴモラ
  27. 怪獣殿下 後篇  ゴモラ
  28. 人間標本5・6   ダダ
  29. 地底への挑戦   ゴルドン
  30. まぼろしの雪山   ウー
  31. 来たのは誰だ   ケロニア
  32. 果てしなき逆襲  ザンボラー
  33. 禁じられた言葉   メフィラス星人
  34. 空の贈り物   スカイドン
  35. 怪獣墓場   シーボーズ
  36. 射つな! アラシ   ザラガス
  37. 小さな英雄  ジェロニモン
  38. 宇宙船救助命令   キーラ、サイゴ
  39. さらばウルトラマン  ゼットン

第1話で分かるウルトラマンが地球来訪の理由

第1話の「ウルトラ作戦第一号」がウルトラマンが地球に来訪した話で、宇宙警備隊隊員のウルトラマンが宇宙ギャングのベムラーを輸送中に逃げられ、地球まで追いかけてきたのだが、パトロール中の科学特捜隊隊員ハヤタが操縦するビートル機に激突してしまう。
責任を感じたウルトラマンが瀕死のハヤタに自らの命を預け、彼を助ける。
ハヤタは万事休すのときにベータカプセルでフラッシュビームを焚くことでウルトラマンに変身できるのです。

ウルトラマンの特徴

宇宙の彼方のM78星雲から来た宇宙人

ドラマ内ではウルトラマンのプロフィールが詳細にわかるエピソードはないですが、雑誌、解説本などで紹介された内容では銀河系から300万光年離れたM78星雲から来た宇宙人で、宇宙警備隊に所属しているとのことです。

身長は40メートル、体重は3万5千トン、年齢2万歳、マッハ5で飛行できる。
すべてがウルトラ級です。

ただし、第28話 「人間標本5・6 」では数秒間ですが、人間大の大きさになりました。

地球上では3分しか活動できない

ウルトラマンが生まれたM78星雲は光に満ち溢れた高エネルギー星雲。
ウルトラマンはそれをエネルギー源として成長しています。そのため地球上に降り注ぐ太陽のエネルギーでは僅か3分しか活動ができないのです。

必殺技はスペシウム光線

怪獣との闘いは始めウルトラチョップやウルトラキックなどの肉弾戦ですが、最後には左右の腕を十字にクロスさせてスペシウム光線を放ち止めを刺します。

またスペシウム光線をリング状に丸めた光輪で相手を八つ裂きにする必殺技を出すときもあります。

物語に厚みを持たせた科学特捜隊隊員の個性あるキャラ

ウルトラマンが登場するのは毎回物語のラスト数分からです。
半分以上は科学特捜隊と怪獣との闘い描写なので、怪獣以上に隊員たちの個性が重要となります。

科学特捜隊のメンバーと個性、演じる役者

科学特捜隊は国際科学警察機構の下部組織でパリに本部を置きます。
日本にあるのは極東支部。自衛隊の下部組織でもあるようです。

警察、自衛隊では手に負えない事件、主に怪獣、宇宙人との対応を中心に扱い、怪獣退治の専門家とも呼ばれています。

科学特捜隊のメンバーは以下の5人。

  • ムラマツキャップ  演・小林昭二
    科特隊隊長。沈着冷静な判断力と勇敢な心を持つが人情家でもあります。
    演じる小林昭二は仮面ライダーのおやっさんとしても有名。
  • ハヤタ隊員 演・黒部進
    主人公。正義感の強い、真面目な性格。ウルトラマンと合体し、ピンチのときにベータカプセルを焚いてウルトラマンに変身。
    演じる黒部進は本作の後、どちらというと悪役で登場することが多かったです。本作のイメージが強すぎたのか?
    娘の吉本多香美が平成ウルトラマンシリーズの『ウルトラマンティガ』にレナ隊員役で出演しています。
  • アラシ隊員 演・毒蝮三太夫(当時は石井伊吉)
    射撃の名手であり、好戦的な性格でもあります。スパイダーショットを小脇に抱え、襲い来る怪獣に臆することなく向かって行きます。
    演じる石井伊吉は次回作の『ウルトラセブン』にもウルトラ警備隊員として登場しています。
    本作の数年後に毒蝮三太夫という名でタレントとして活躍したのには驚きました。「笑点」で座布団運びをしたことが縁でこの芸名にしたとのこと。
  • イデ隊員 演・二瓶正也
    科特隊の武器も開発する天才科学者。おっちょこちょいの性格で、ドラマの中でもコメディタッチな演技で、シリアスになりがちな本ドラマの緩衝材的な存在になっています。
  • フジ・アキコ隊員 演・桜井浩子
    科特隊の紅一点の存在。主に本部で情報分析や連絡係を担当するが、男子隊員と共に現場に赴くこともあります。
    演じる桜井浩子は前作『ウルトラQ』でもヒロインとして登場しています。
    現在は円谷プロダクションのプロデューサーとしても活躍。
  • ホシノ少年 演・津川彰秀
    何故か科特隊本部に自由に出入りしている少年で、科特隊と共に現場に登場することも。科特隊とはどういうコネがあったのかは不明。

『ウルトラマン』の科学特捜隊メンバー構成が以後のウルトラマンシリーズの隊員構成の基本になったのは間違いないでしょう。

『シン・ウルトラマン』はどんな作品になるのでしょう?

さて、『シン・ウルトラマン』はどんな作品になるのでしょうか?

庵野、樋口両氏は『ゴジラ』を元にした『シン・ゴジラ』を製作しています。

『ゴジラ』は水爆実験による放射能の影響で出現した怪獣が首都東京を襲うパニックを描写した作品でしたが、『シン・ゴジラ』はゴジラという予想もしなかった脅威に官僚たちがどう対処していくかをシュミュレーションした作品になっていました。

『ゴジラ』と『シン・ゴジラ』では視点が大きく異なっています。

突然現れた怪獣と巨大宇宙人に人類はどう対応するか?

『スーパーマン』のリブート作品『マン・オブ・スティール』では人類は当初スーパーマンを受け入れていませんでした。

通常なら未知の宇宙人を素直に受け入れることはできないでしょう。それが本来の姿です。

まずはウルトラマンを人類の敵か味方かを人類が選別する描写から始まり、凶悪な怪獣もしくは宇宙人との闘いの中でウルトラマンを真のヒーローとして受け入れていく、そんな展開になるのでは?と僕は勝手に推測しています。

いずれにせよとても楽しみな作品であることは間違いありません。

2004年にリメイクされた『ULTRAMAN 』

2004年に初代ウルトラマンをリメイクした作品が公開されています。

TVシリーズ初代『ウルトラマン』の第1話「ウルトラ作戦第1号」をモチーフとした作品で、現代社会で現実に起こった場合を想定してリメイクされた作品です。

科学特捜隊のような特殊な組織は登場せず、主人公は航空自衛隊のパイロット真木で、別所哲也が演じています。

真木がウルトラマンに変身する際はベータカプセルのような特殊な装置は使用せず、ピンチになったときに自動的に変身します。

本作の舞台は現代社会。『シン・ウルトラマン』の舞台は現代なのか、未来なのかも気になるところです。

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