ファイナルカットが公開される『地獄の黙示録』ってどういう作品なのか

今から40年前の1979年に公開されたフランシス・フォード・コッポラ監督作『地獄の黙示録』のファイナルカットが2月28日に公開されます。

2/28(金)公開 映画『地獄の黙示録 ファイナル・カット』予告編
2/28(金)公開 映画『地獄の黙示録 ファイナル・カット』予告編

ふたつのバージョンがあった

『地獄の黙示録』には153分に編集した劇場公開版と50分長い202分の特別完全版の二つのバージョンがありました。

特別完全版は2001年に公開されていて、慰問に訪れたプレイメイトたちのプライヴェートなエピソードや、ベトナムで大規模農園を営むフランス人一家のエピソードなど、コッポラ監督自身が追加編集したものです。

ファイナルカット版はコッポラ監督自身が再編集、デジタル修復

今回公開されるファイナルカット版はコッポラ監督自身が、劇場公開版より30分長く、特別完全版より20分短い182分として編集したたものです。

公式サイトhttp://cinemakadokawa.jp/anfc/ )のコメントを引用

映像は撮影時のオリジナル・ネガフィルムを初めて使用、
音声は劇場公開版のプリントマスターを使用したことで、
コッポラが長年望んでいた没入感や臨場感を実現。
細部までくっきりと映し出される明るくクリアな映像と、
ヘリコプター、投げ槍、ナパーム弾、爆発などの超低音が内臓を揺さぶる、
迫力あるサウンドを体感できる。

かなりクリアな映像と大迫力のサウンドで鑑賞ができるようです。

『地獄の黙示録』ってどんな作品なの?

さて、『地獄の黙示録』はどんな作品なのでしょうか?

40年も前の作品なので、最初に劇場公開された作品を鑑賞したのは現在50代後半以上の方だと思います。

僕は公開当時は20歳になったばかりでしたが、劇場では鑑賞出来ていません。

ベトナム戦争を舞台にした戦争巨編

本作は1955年から1975年まで20年間続いたベトナム戦争下のカンボジアを舞台にした作品です。

原作はイギリス小説家 ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』

原案はイギリス小説家のジョゼフ・コンラッドが1902年に出版した『闇の奥』というコンゴ川流域を舞台にした小説で、コッポラは舞台をベトナムに置き換えて、壮大な戦争巨編として映画化しました。

どんなストーリーなの?

ベトナム戦争も終盤に近付いた頃、アメリカ陸軍空挺士官のウィラード大尉(マーティン・シーン)はサイゴンのホテルに滞在中、軍上層部に呼び出され、元グリーンベレー隊長のカーツ大佐(マーロン・ブランド)の暗殺指令を受ける。カーツは軍の命令に背き、カンボジアのジャングルの中で独立王国を築いていたのだった。なぜエリート軍人がすべてを捨て去ってまでも密林のジャングルの中に消え去ったのか?ウィラードはカーツに関する資料を読みながら大いなる疑問にとらわれるのだった。
ウィラードは4人の乗組員に目的を知らせぬまま河川哨戒艇で大河を遡上していく。その途上で一行は戦争の狂気を目の当たりにすることになる。サーフィンをするためにベトコンの前哨基地を襲撃する陸軍ヘリ部隊の司令官キルゴア(ロバート・デュヴァル)、ジャングルに突如として出現したプレイメイトのステージ、指揮官抜きで戦い続ける最前線の兵士など。次第に麻薬に溺れ正気を失っていく若い乗務員たち。そして、ウィラード自身も心の均衡を保てなくなっていくのだった。
数名の乗務員を失いながらも、何とか王国にたどり着いたウィラードはカーツとの対面を果たす。カーツの思想や言動に共感を覚えつつも、水牛を生贄にする儀式が行われた夜にウィラードはカーツを暗殺を実行する。

カンボジアのジャングルで 独立国を作った元グリーンベレーの隊長カーツ大佐(マーロン・ブランド)を暗殺するまでの過程を描いた作品です。

莫大な製作費を費やす

『ゴッドファーザー』『ゴッドファーザーPART II』の世界的な大ヒット作を世に送り出したコッポラ監督ですが、様々なトラブルで本作の製作は難航し、キャスト、スタッフの入れ替わりも含めて、製作費が当初の予算1200万ドルを大きく超える3100万ドルへと膨れ上がり、その半分の1600万ドルを配給会社・ユナイテッド・アーティスツが出資、残りをコッポラ監督自らが出資したそうです。幸いにも公開後世界中で大ヒットしたことで、巨額の製作費は無事回収することができたようです。

数々の映画賞を受賞

本作は1979年度のカンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを獲得、同年のアカデミー賞撮影賞、音響賞を受賞、ゴールグローブ賞監督賞など数々の賞を受賞しています。

難解な話で好き嫌いが分かれる?

本作は正直言って、とても難解な作品です。

ロバート・デュヴァル演じるキルゴアが趣味のサーフィンをするために、ヘリコプターからワーグナーの「ワルキューレの騎行」を大音量で鳴り響かせながら、海辺のベトコンの村を急襲するシーンや燃料調達先で繰り広げられるプレイメイトによる慰問ショーの騒然としたシーンなど戦場としての緊張感がないシーンがあるかと思えば、後半へ続くカーツが潜むジャングルでの怖いほどの静寂さ。

狂気と静寂さのアンバランスさが理解しがたい闇の奥へと引きずっていくのです。

本作を傑作とする方もいれば、よくわからないという方もいますね。

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