タイトルにトラウマ級と書いたのは随分も前にWOWOWで鑑賞したホラー映画『サイレントヒル』に登場したクリーチャーたちが今でもたまに脳裏に思い浮かぶからです。
とんがり兜に巨大な剣を振り回す怪人、薄汚れたナース服の顔がないナースたち。
これらのクリーチャーたちをもう一度観たくなり、ちょうどnetflixで配信されていたので久しぶりに鑑賞しました。
『サイレントヒル』は2021年3月時点でnetflix以外に、Amazonプライムビデオでも配信されています。
『サイレントヒル』(2006年)
サイレントヒル(字幕版) Amazonプライムビデオで観る
『サイレントヒル』は1999年にコナミデジタルエンタテインメントから発売されたPlayStation用ゲームソフトを原作としています。
サイレントヒルとはかつて炭鉱採掘で栄え、30年前の坑道火災で廃墟となった街の名です。
本作のヒロインの少女シャロンは夢遊病を患っていて、しばしば情緒不安定となり、家の周りを徘徊しては何者かに憑かれたかのように「サイレントヒル」と呟くようになっていました。
物語はシャロンの母ローズがシャロンの奇病の原因を探るために、サイレントヒルへ向かうことで始まります。
今も坑道火災が続いているサイレントヒル一帯は深い霧に覆われ、空からは灰が舞い落ちている状態でした。
サイレンとともに街中が闇に包まれ
帰る道も寸断され、気が付けば娘シャロンも姿も消え、うろたえるローズ。少女誘拐犯として彼女を追ってきた婦人警官とともにサイレントヒルに閉じ込められてしまいます。
突如、サイレンが鳴り響いたとき、街は闇に包まれ、不気味なクリーチャーたちが出現してきます。
婦人警官を演じているのはローリー・ホールデン。本作の1年後に公開された同じクリーチャー物作品である『ミスト』にも教師役で出演しています。
登場するクリーチャーたち
- グレイチャイルド
全身が灰色の子供型クリーチャー。内部が燃えているようで、割れた皮膚から炎が見えています。大勢出てきてローズを集団で襲いました。 - アームレスマン
両腕がなく、身体をくねらせて行動する人型クリーチャー。顔が焼けただれています。口から黒い液体を噴出。液体を浴びた婦人警官のヘルメットと革ジャンから煙が出ていたことから高熱を持った泥を吐いたのではないかと推測します。 - ジャニター
学校のトイレの中でエビぞり状態で有刺鉄線に巻かれていた人型クリーチャー。このクリーチャーが触れた場所は急速に腐敗していきます。エビぞり状態で這ってくる姿はとても怖いです。 - クリーパー
人面ゴキブリ。婦人警官に踏みつぶされて、おぞましい叫び声を上げていました。 - レッドピラミッド
三角錐の兜を被り、巨大な太刀を振り回す巨人クリーチャー。本作の象徴となる強烈な個性を持つクリーチャーですね。 - ダークナース
薄汚れたナース服を着て、手にはナイフを持ち、光に反応。集団で奇怪な格好で立っていて、光に当たると突然動き出す。顔が焼けただれているので表情は確認できない。グラマーな体形なので気持ち悪さとセクシーさの両方を感じてしまう。セクシー集団ナースというと椎名林檎のMV「熱愛発覚中from百鬼夜行」を思い浮かべてしまいますね。
不可解なラスト
娘シャロンを救い出したローズは家に戻りますが、そこには夫クリストファーの姿はなく、彼の気配を感じるソファーを見つめるばかりでした。
クリストファーもまたローズからの連絡を受け、彼女の帰宅を待ちますが、姿を見せることはありませんでした。しかし、彼女の気配は感じることができました。
つまりローズはクリストファーと同じ家に中にいるのですが、お互いの姿を確認することができない境遇にあったです。
ローズがなぜ異次元に閉じ込められたままなのか?謎のまま本作はエンディングを迎えます。
公開当時、様々な憶測を呼んだようですが、その謎に答えを出したのが続編『サイレントヒル: リベレーション』です。
ヒロインを演じるのはジョデル・フェルランド
本作でヒロインの少女を演じるのはジョデル・フェルランド。
カナダ出身の女優で、本作以外では『ローズ・イン・タイドランド』(2005年)、『ゴースト・ハウス』(2007年)、『エクリプス/トワイライト・サーガ』(2010年)、『キャビン』(2012年)など。
彼女の公式Instagramで近況を見ることができます。随分美しい大人の女性に成長していますね。
お勧め度:
『サイレントヒル: リベレーション』(2012年)
サイレントヒル:リベレーション(字幕版) Amazonプライムビデオで観る
『サイレントヒル』の続編として、2012年に公開されたのが『サイレントヒル: リベレーション』。
ヒロインであるシャロンは18歳に成長。サイレントヒルの悪魔教団から逃れるため、ヘザー・メイソンという名前に改名しています。
ヘザーは行方不明になった父親を捜すために再びサイレントヒルへ向かいます。
登場するクリーチャーたち
- アームレスマン
- マネキンモンスター
バラバラになったマネキン人形が蜘蛛のような形に合体したクリーチャー。人間を捕らえ、ビニールに巻き、マネキン化して自分の身体の一部にしてしまう。 - ロボトミーモンスター
脳が剝き出しの顔に裂け目の様な口がある痩せ細った人型クリーチャー。ダークナースがロボトミー手術した結果生まれた。 - レナード
筋肉が隆起し、顔も身体も溶けかかった皮膚で覆われ、丸太のような腕を持つ巨漢クリーチャー。 - ダークナース
- レッドピラミッド
- ミショナリー
教団の女性教祖が変身したクリーチャー。頭には鋭利な円盤形の刃が刺さり、目玉がない。
ヒロインを演じる女優が代わったのはマイナス
前作でヒロイン・シャロンを演じたのはジョデル・フェルランドでしたが、本作ではアデレイド・クレメンスが演じています。
なぜジョデル・フェルランドが続投しなかったのか?年齢的な問題なのでしょうか?
本作ではシャロンは18歳という設定で、ジョデル・フェルランドは撮影時点では17歳か18歳でヒロインの設定と同じ年代であるので、年齢的な問題ではないです。
そうなると考えられるのは彼女のスケジュールです。
本作公開の2012年に公開された彼女の出演作は『キャビン』『トールマン』『パラノーマン ブライス・ホローの謎(アニメ声優)』『ホーム・アローン5』の計4作品と多いですからスケジュールの関係だったのでしょうね。
アデレイド・クレメンスは金髪で健康的な感じがして、『サイレントヒル』のような神秘的な世界には合わないような気がしますね。
お勧め度:
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