グリム童話を題材にしたお勧めファンタジーホラー3作品

ドイツのグリム兄弟が19世紀に編纂した民話集であるグリム童話。「白雪姫」「赤ずきん」「シンデレラ」など誰もが子供の頃に一度は読んだことがあるでしょう。ディズニーを中心にアニメ映画化もされていますので馴染み深いと思います。

今回はグリム童話を子供向けとしてではなく、大人向けにアレンジした実写映画作品を紹介します。

『ヘンゼル & グレーテル』(2013年)
『赤ずきん』(2011年)
『ブラザーズ・グリム』(2005年)
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『ヘンゼル & グレーテル』(2013年)

本作は、有名な童話「ヘンゼルとグレーテル」をベースにした後日談として、魔女に捕らわれた経験を生かして魔女狩りを専門とする賞金稼ぎになった兄妹の活躍を描いています。主人公の兄妹が魔女狩りのプロとして活躍する姿を描いています。

監督はトミー・ウィルコラ、主演はジェレミー・レナーとジェマ・アータートンです。

ストーリーは、幼い頃に魔女にさらわれたヘンゼルとグレーテルが、魔女の家から脱出するところから始まります。その後、兄妹は魔女狩りの腕を磨き、各地で魔女を退治するようになります。ある日、彼らはオーガステ市からの依頼を受けて、子供たちをさらう魔女を捜索することになります。しかし、そこで彼らは強力な魔女マリアナやその仲間たちと対峙することになります。さらに、ヘンゼルとグレーテルは自分たちの過去や出生の秘密にも迫られることになります。

本作は、童話の世界観を大胆にアレンジした作品で、血しぶきや暴力シーンが多く含まれています。また、銃や爆弾などの現代的な武器も登場します。その一方で、コミカルな要素やキャラクターの掛け合いも楽しめます。特に、ヘンゼルとグレーテルの兄妹愛や信頼関係が感動的です。また、魔女たちのデザインやメイクも見どころの一つです。

本作は、批評家からは賛否両論の評価を受けましたが、観客からは高い支持を得ました。日本では劇場未公開でDVDスルーとなりましたが、興行収入は世界で2億ドル以上を稼ぎ出しました。続編の制作も予定されていますが、現在は未定です。

映画「ヘンゼル＆グレーテル」

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ヘンゼル＆グレーテル (字幕版)

『赤ずきん』(2011年)

本作は、グリム童話「赤ずきん」をベースにしたダークファンタジー作品です。赤ずきんの物語を狼男の伝説と絡めて、恋愛とサスペンスの要素を加えています。

監督はキャサリン・ハードウィック、主演はアマンダ・セイフライドとゲイリー・オールドマンです。

ストーリーは、中世のヨーロッパを舞台に、森の奥にある村で暮らす少女ヴァレリー（サイフリッド）と、彼女が愛する青年ピーター（シローインズ）の恋物語です。しかし、村は狼男の襲撃に悩まされており、ヴァレリーの祖母が犠牲になってしまいます。狼男は人間の姿をしており、村人の中に潜んでいるという噂が広がります。そこへ、狼男退治の専門家である神父ソロモン（オールドマン）がやってきます。ソロモンは、狼男はヴァレリーと心を通わせることができると告げます。ヴァレリーは、自分が狼男の仲間なのではないかと疑い始めます。そして、狼男の正体が明らかになると同時に、ヴァレリーの運命も大きく変わっていきます。

本作は、童話の要素を残しつつも、ダークでグロテスクな雰囲気を醸し出しています。森や村の美しい風景と対照的に、血や暴力が描かれており、観客を惹きつけます。また、ミステリーと恋愛の要素も盛り込まれており、狼男の正体やヴァレリーの選択に注目してしまいます。

キャストも豪華で、サイフリッドは赤いマントがよく似合う美しいヒロインを演じています。オールドマンは、冷酷で狂気的な神父を見事に演じています。他にも、ジュリー・クリスティやビリー・バークなどの実力派俳優が出演しています。

本作の見どころは、美しいビジュアルとスリリングな展開です。雪景色の中で赤いマントが映えるヴァレリーの姿は、童話の世界を現代的に表現しています。また、狼男の姿や攻撃シーンは迫力満点で、観客を惹きつけます。さらに、狼男の正体が誰なのかという謎解きも楽しめます。登場人物たちの関係や秘密が次々と明かされていく過程で、予想外の展開や衝撃的な事実が待ち受けています。

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『ブラザーズ・グリム』(2005年)

本作は、有名なグリム童話の作者であるグリム兄弟の若き日の冒険を描いた作品で、テリー・ギリアム監督がメガホンをとりました。

主演はマット・デイモンとヒース・レジャーで、魔女退治の詐欺師として活躍する兄弟の姿を演じています。また、鏡の女王役にはモニカ・ベルッチが扮しました。

本作は、グリム童話に登場する赤ずきん、ヘンゼルとグレーテル、シンデレラ、ラプンツェルなどのモチーフを散りばめており、童話好きにはたまらない作品です。しかし、ディズニー映画のような甘い童話ではなく、原作に忠実なダークでグロテスクな童話です。魔女や魔物が跋扈する森で、兄弟は危険な目に遭いますが、その中で成長していきます。また、兄弟の絆や愛情も感動的に描かれています。

テリー・ギリアム監督は、「未来世紀ブラジル」「バロン」などの独創的なファンタジー映画で知られる監督ですが、「ブラザーズ・グリム」でも彼の個性が発揮されています。特に、森の中で起こる奇妙な出来事や魔法の演出は見事です。また、コメディ要素もあり、兄弟のやりとりやフランス軍の隊長役のジョナサン・プライスのコミカルな演技が笑いを誘います。

「ブラザーズ・グリム」は、グリム童話の世界を楽しみたい人やテリー・ギリアム監督のファンにおすすめの映画です。ただし、虫や血などが苦手な人は注意してください。